2020年に予想される20のリスクについて書簡送付したそうです。
そのことに触れた記事が米国のCNBCのニュースにありました。
日本人の感覚だとまだ時期的に早いと思われますが、
注意喚起程度に記事にしたいと思います。
20のマーケット・リスクを予想
ドイツ銀行のチーフ・エコノミストTorsten Slokという人が
2020年にマーケットに影響する予想リスクを箇条書きにして
顧客に送付したそうで、それをCNBCがニュースに取り上げました。
一覧自体よく分からないこともありますが、抜粋しますと、次のように。
- 富、所得、社会保障の格差拡大
- 米中貿易戦争の不透明性
- 米中貿易戦争による企業の設備投資への悪影響
- 中国、ヨーロッパ、日本の景気鈍化によるドル高誘発
- 米大統領弾劾
- 米大統領選の不透明さ
- 米国政府債による長期金利への悪影響
この調子で20まで羅列されています。(原文は上のCNBCのリンクへ)
さすがに銀行のエコノミストですから金融面での心配事を複数指摘しています。
例えば、FEDは金利引き下げに消極的とか海外投資家は米国債に飽きているとか。
金融以外ではMMT(現代貨幣理論)スタイルの財政出動による
米国などの景気拡大(何がリスク?)、
オーストラリア、カナダおよびスェーデンの住宅価格下落、
更には自動車産業の縮小、そしてブレグジットの不透明さ持続、
といったところです(一部オミットしました)。
やはり焦点は米大統領選と米中貿易戦争
20も挙げられて少々混乱?現時点で誰もが予想できる懸念事項は、
米大統領選挙と米中貿易戦争ではないですか。
米大統領選は既に始まっている?
トランプ大統領弾劾にしろ大統領選の小競り合いの様相です。
しかし、共和党はトランプ大統領が引き続き出る可能性は高そう。
一方、民主党は混乱してますね。大統領弾劾の原因になったバイデンさんとか、
社会主義者のようなウォーレンさんやサンダースさん、
さらにBBCニュースではヒラリーさんも再出馬したいような?
民主党候補はどうなっているんですかね?
これじゃあ、民主党は旗色悪そうですね。
もう一つの懸念事項の米中貿易戦争ですが、
2020年にもまだまだもめるんでしょうか?
折角事務レベルで段階的部分的に解除で合意したみたいですが、
CNBCニュースでは、トランプ大統領は、わしゃ知らん、みたいとか。
トランプ大統領にはまだまだ打つ手いろいろ有りそうです。
それがマーケットに波乱を引き起こす可能性大です。
意外なのは自動車産業縮小と豪州などの住宅バブル
ドイツ銀行のエコノミストなのでドイツ中心に考えているんでしょうか。
ドイツの自動車産業はドイツの中心的産業です。
これが減速し始めるとドイツには大変です。
ある日本のエコノミストによると、ドイツ経済自体は少し陰りが出ているとのこと。
原因は、他のEU諸国向け輸出が減少しているためとか。
多くの人が考える、中国向けは現状そんなに落ちていないとの指摘です。
中国向け輸出の主なものには自動車があります。
中国の窮状から推測すると、自動車輸出減少の可能性は高いです。
ドイツには痛手でしょう。
おまけに、巷間噂のドイツ銀行問題も解消したわけではないようです。
まあ、実際破綻となると様々な前哨記事が出るもんですが、
出ていないようなので、急には起こらないと思います。
前哨記事とは、ドイツ国会での議論とかです。
さて、私の情報不足ですが、
豪州とかカナダ、スェーデンは住宅バブルだったんですか?
日本にはあまり報道されていなかったと思います。
豪州ドルやカナダ・ドルがどんどん安くなっていた原因のひとつですかね?
日本でも住宅(不動産)バブルがはじけた影響は大きかったですね。
失われた10年で、回復まで相当長い期間を要しましたから。
相場で1年は長期!取り敢えず注意喚起で!
以上、暗い話を羅列してしまいました。
だから売ろうなどと短絡的なことはしないようお願いします。
現実世界でも、1年もあれば事情変更が起こりえますから、
単なる懸念に過ぎなかったということだってあり得ます。
こうしたリスク予想は、取りあえず注意喚起というのが良いです。
精度の良いアンテナを張り巡らしたと思えばいいのではないでしょうか。
というのが私の意見です。