プラットホームのお陰で、自動売買も簡単です。
今はトレーダーの中で流行とも言える状態ですが、
よく分かってない人も多いのも事実です。
ここは核心ぽく行きましょう!
神EA(自動売買)降臨?
最近、あるFX系のツール販売会社からEAを購入しました。
EAは、発注ツールのメタトレーダー4(MT4)上で、
自動売買をしてくれるアプリケーションです。
セールス・レターではキャッチーな言葉がオンパレードです。
当の販売会社は、業界で最も良心的なところの一つです。
なので、業界では普通のことなのでしょう。
キャッチ―なところは、
・勝率が95%以上(正確な数字はここでは書きません)
・15年運用すれば40数億円の儲け
かな。2つともシミュレーションでは事実みたいで。
確かに、勝率95%は脅威的。神様です。
にも拘らず、開発者はレバレッジは抑えるように言います。
普通、これだけの勝率があれば、ケリー・クライテリオンでも、
バルサラの破産確率でも、「ドンドン行けえ~!」と言いますよ。
だけど、開発者は資金管理上レバレッジは慎重にとのこと。
(注)ケリーは、往時のベル研究所で2番目に頭が良いとされた人。
バルサラはフランス人数学者で、破産確率は常識より高いと言った人。
パフォーマンスの講釈
実は、複利運用を前提にすれば、15年とかの長期間では、
1,000倍、2,000倍は当たりまえです。
現実にそうはならないのは、利益を再投資せず飲み代にしたり、
税金に一杯取れれるためです。
そして、複利でもすごい勢いで伸びるのは最後の方。
つまり、13年目とか14年、最後の15年目なんです。
例えば、100万円を元手に月利5%で複利運用をすると仮定して、
1億円を超えるのは7年と半年くらいかかります。
大体毎年1.8倍を繰り返す計算です。
毎年100万円ずつ追加投入する余裕のある人なら、
6年と8カ月で1億円超しますけど。
つまり毎年100万円で合計600万円投じないといけないですけど。
こういうの金額加重収益率という考え方からできます。
神EAを勘繰ってみる
勝率95%で、月利5%というのは楽勝でしょう。
なのに開発者は慎重。
これを勝手に勘繰ってみましょう。
いわゆるコツコツドカンの心配。
レバレッジを挙げると5%の負けの部分が大きな損になるため?
確かにこの開発者は複数ポジションを持つことがあると言います。
また明確な損切ルールは話していません。
なので突然大きな損を懸念しているんでしょうか?
未来に何が起こるか誰にも分かりませんから。
望ましいEAとは?
簡単な例を考えてみます。
細かな条件は言いませんが、
一つ目のEAは勝ちトレードの平均獲得pipsが7pips程度で、
リスク・リワード・レシオが0.4でも、
勝率が95%もあれば月利5%は可能です。
もう一つの例のEAは、
勝ちpipsが15pipsでリスク・リワード・レシオが1の場合、
勝率が69%%程度あれば月利5%程度にすることは可能です。
他の条件は最初のEAと同じとします。
この二つを比べてどう考えるかです。
あるEAの専門家は、損失をどれくらいで回復できるかが大事と言います。
つまり、1回の損を理論上何回の勝ちで回収できるか、です。
これってリスク・リワード・レシオの逆算ですかね。
2番目のEAは1回で回復できる計算ですが、
最初のEAは2.5回かかります。
何事も計算通り理論通りいきませんが、
短い期間に回復できる方を選ぶ人が多いんじゃないでしょうか。
いきなり結論を言います。
喉から手が出るほど欲しくなる神EAは、
・1回のトレード、あるいは平均でも利益となるpipsが大きい
・リスク・リワード・レシオが大きい
・勝率もそこそこ高い(70%程度以上?)
というような基本データが出れば、月利10%、20%当たりまえ。
下手すりゃ50%、60%とか。なんせ、レバレッジがかけやすくなりますから。
(注)妥当なレバレッジの大きさは、先のケリーとかバルサラの理論でも
ある程度出せますが、難しくなるので今回は割愛します。
こう考えてみますと、まだまだEAは発展する余地はありますね。
また、待ち望んでいる人も多いんじゃないでしょうか。